各地の検索エンジンや辞書サイトの単語入力部分を一箇所に集め、一見「善意?」で検索代行するサイトが各地に多数ありますが、これらは、あなたの個人行動を監視している恐れがあります。
これらのサイトのhtmlソースを読んでいるうちに、疑われても仕方のないことを行っているサイトを見つけたので、みなさんに情報として提供しています。
具体的には、そのようなサイトは
あなたのIP、どこのページから来たか、OS、ブラウザーの種別などの基本情報を採取し、その上で、そこを経由して最終的にどこの検索エンジン(辞書)をいつ利用し、どのような検索語を入力したかを分析している可能性がある
ということです。
ここまで読んで、別にIPやOSやブラウザを調べられたところで、個人のことまで分かるわけはない、と思う方は以下の説明を読んでください。
(1)OS、ブラウザとIPのセットである程度個人の特定はできます。自分はダイアルアップ接続なのでIPはその都度変わるはずといっても少なくともプロバイダ単位の絞込みはできます。
(2)世の中にはいたずら防止のため個人のIPやブラウザの種別などが表示される掲示板が多数あります。あなたと「悪者」に共通の関心や趣味がある場合、その掲示板でも出会わないとは限りません。「悪者」は採取済みのIPリストから、かなりの確度であなたを特定できることになります。そうなると、あなたの負うリスクは、あなたがその掲示板でどの程度自分を語ってしまったかによります。
(3)もっと端的に言えば、「悪者」はこんな面倒なことをする必要はありません。 自分のサイトで一見「親切な」掲示板も併設しているとしたら……。
もう、これ以上説明する必要はないと思います。あなたの入力した検索語次第で、あなたの関心事項や考えていることが手にとるように読み取られてしまいます。
「悪者」は、情報収集行為を「自分のサイトとしての実態を知るのは当然の権利で、誰でもやっていることである」「併設している掲示板が荒れるのを防ぐための自衛手段である」などと主張することでしょう。そのサイトがオリジナル情報だけならそれも正論でしょうが、人気の理由が、オリジナル情報ではなく「便利な一括検索サイト」だからという場合、どう弁明するのでしょうか。オリジナル情報など全くない単なる検索代行ページの場合はなおさらです。
「検索代行サイト」オーナーの方で、ここまで読んで「痛くもない腹を探られている」「悪者呼ばわりはひどすぎる」と思うなら、怪しいユーザー分析スクリプトなどは即刻はずすべきでしょう。しかし、そもそも、オリジナル100%のサイトであろうと人のサイトにただ乗りする寄生虫のようなサイトであろうと、「みんなの便利」や「公共性」を「売り」にするのであれば、集めている個人情報についての取り扱いポリシーが無表示のままでは、それだけで怪しいサイト呼ばわりされても仕方のないことです。
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